State No.1
–
COMPOSITION DATA
Title | State No.1 |
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Japanese Title | 状態 No.1 |
Composer | Akiko Yamane (山根明季子) |
Arranger | – |
sax | – |
tuba | – |
perc | – |
pf | – |
electronics | – |
others | pachinko (Japanese pinball) machine |
Publisher | – |
Year of composition | 2018 |
Duration | – |
Detail of percussion |
PERFORMANCE DATA
Performers | Tokyo Gen’On Project |
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Date | 11/07/2018 |
Venue | Suginami Kokaido Small Hall (Tokyo) |
PROGRAM NOTE
日本のパチンコホールの空間は、世界中どこを探しても他に類を見ない独特の音響空間を形づくっている。そしてそのような空間が当たり前のように都会から地方までたくさん存在するけれど、その音響においては、騒音であり、煩いものとして一蹴されることが多い。そんな轟音、煩わしいものとして耳を塞がれている音響に、いつも惹かれている。この轟音の中身は、どのような状態にあるのだろうか。音響としては物凄い情報量のもとひとつの持続としての轟音が続くが、発音体であるパチンコ実機のひとつひとつが音を発する目的は基本的には射幸心を煽ることであり、また客たちのギャンブル心が作り出す音でもある。つまりお金をめぐる欲が生み出す音でもある。パチンコ台が何百台も集まって奏でる轟音ドローンの特殊なエネルギーは、いつも自動ドアから音の漏れるパチンコ店の前を通るたびに気になる存在のひとつであり、《状態No.1》ではそれらを内側から見つめるべく、少人数でのプレイからその音や音周辺に起こる事象を観察する。
(山根明季子 2018年7月11日公演配布プログラムより) |